今回ご紹介するのは、プロスペクト・ミーラ(Проспект Мира)駅、ノヴォスロボーツカヤ(Новослободская)駅、そして、革命広場(Площадь Революции)駅です。
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プロスペクト・ミーラ(Проспект Мира)駅
前回ご紹介したコムソモーリスカヤ駅のお隣。モスクワ地下鉄の何がスゴイって、ピンポイント的に凝った駅があるんじゃなくて、それぞれが違うイメージで、それぞれものごっつ本気だってこと。いやもう、目立つトコにはどんだけ金けてるんだって感じ(笑)。
ちなみに、この駅が開業したのはコムソモーリスカヤ駅と同じ1952年です。まだラーゲリでの強制労働とか残ってた時代なんで、なんというか開発独裁国家の光と影的なものを感じますね…。
そして、やはりここにも槌鎌…(笑)
なお、外には出なかったのですが、モスクワメトロさんのHPを見ると、ファサードはまたちょっと違うイメージ。なにげにユーゲントシュティール風味ですね。
ノヴォスロボーツカヤ(Новослободская)駅
プロスペクト・ミーラの隣駅。こちらはステンドグラス風の装飾で有名。
絵柄は例によって星が多いのですが、中にはこんなものも。
ペトロフスコ・ラズモフスカヤ(Петровско-Разумовская)駅
モスクワ中心部駅の内装は、上に挙げたようなクラシカル&レトロな雰囲気が多いのですが、ちょっと郊外寄りの駅にはこういうオットー・ヴァーグナーの郵便貯金局的イメージ(解りにくいって(笑))の駅が多かったような気がします。
ちなみに、この駅の開業は1991年。まさにソ連崩壊の年ですね。
日本ではバブルが極まり、これまたそろそろ崩壊しようかという頃。Y’sだのコムサだの、『コンクリート打ちっぱなし』住宅だのといった”モノトーンブーム”の終わり頃に当たります。当時の日本人が見たら、きっとカッコイイって言う筈!(笑)
まあ、デコ系は比較的安い工費でそれなりにカッコよく見えてイイですよね。
革命広場(Площадь Революции)駅/チアトラリナヤ(Театральная)駅
赤の広場の最寄り駅です。
革命広場駅の方は、ホームにずらりと並んだ像で有名。
『一般労働者や女性が圧政に耐えきれず立ち上がった!』的プロパガンダ臭に満ちていますが(笑)、中にはバレーボール持った人なんかも混じっています。(モスクワ五輪時代の産物?)
こちらは、なぜかみんなが鼻を撫でてく犬。日本でいう『おびんずる様』的なもの?
どうでもいいですがこの兵士、映画『スターリングラード』でヴァシリ・ザイツェフ演ったジュード・ロウに、なんか似てる…(笑)
そしてこちらはララア・スンさん(いや、それは確実に違う(笑))
そして、マイケル・ファスベンダーさんです(それも違う(笑))
ちなみに、女性が武器持ってる図っていうのは他の国ではあんまり見ない気がするんですが(まあ、ジャンヌ・ダルクとか殷の婦好とか巴御前とか、いるにはいますが…)、ソ連さんは一応男女平等を謳ってたんで、女性兵士はリアルに多いようです。毎年、戦勝記念日には、退役軍人さんがジャラジャラ勲章着けて赤の広場に集結してる図がВестиで流れてますが、女性も結構居ますよね。
かの有名な狙撃手、リュドミラ・パヴリチェンコさんもソ連の兵士です。
サンクトペテルブルクでも、女性兵士の一団と普通にすれ違いました。(見た目はどう見ても十代で、近くにミハイロフ王子工兵学校もあったので、まだ訓練生かもしれませんが…)
さて、この駅は、チアトラリナヤ(Театральная)駅と繋がっていまして、連絡通路とホームはこんな感じ。
そして、改札付近にはこんなものも…(ほんっとよく見るな、この人(笑))
なお、革命広場(Площадь Революции)付近の入り口はどう見ても銀行(笑)で、自分はうっかり一度通り過ぎてしまいました。
そして、外にはこんなものも。
ハロウィン準備期間に突入した時期だったので、広場ではこんなイベントもやっていました。
ハロウィンといえば、古代ケルトの収穫祭兼年越しのお祭りSamhain(サウィン)と、古代ローマLemuria(レム―リア)の祭りが、キリスト教の布教上の都合で11/31~12/1に並べられ(←お手軽だなオイ(笑))、All Hallows DayとAll Hallows Eveningになり、さらにロンドンで起こったガイ・フォークス事件にひっかけて盛り上がってしまった的な話を聞いたことがありますが、とりあえずロシア正教会とは関係ありません。
ソ連崩壊あたりから広まった外国のお祭りなわけですが、まあ、ここは日本と同じで、楽しめれば何でもいいって感じなんでしょうか。
グム百貨店の中にも、こんなオブジェも…。
いやもう、まんま、日本のデパートと同じですね(笑)
次回は、ロシア美術館編。
個人的には、トレチャコフ美術館のクインジ展(翌週始まり)と、東京富士美術館の『ロシア絵画の至宝展』に持ってかれて、クインジの絵が全く見られなかったという痛恨の日程でした…。
それにしても、Bunkamuraの国立トレチャコフ美術館所蔵 ロマンティック・ロシア展だの、この至宝展だの、なんか急にロシア美術が脚光浴び始めた気がするのは気の所為ですか?
(2018年は、観光系で『ロシア年』とか『日本年』とかいう仕掛けはあった気がしますが…)
富士美術館は創価系なんで、いろいろと政治的な思惑も考えてしまったり(笑)
とりあえず富士美術館にも行ってきましたので、その辺も併せてお届けいたします。